工場の暑さ対策は重要！具体的な方法や企業が取り組むべきことを紹介

2024.09.02

企業向け

夏の工場での作業は、暑さが厳しい中で行われるため、作業員の健康被害に対するリスクが高まります。

適切な暑さ対策を講じることは、作業員の健康を守るだけでなく、作業効率や生産性の向上にも寄与します。

この記事では、工場の暑さ対策において、個人と企業の視点で取り組むべき対策について詳しく解説します。

工場の暑さ対策が重要な理由

扱う製品や天候などによっても異なりますが、工場は建物の構造上熱がこもりやすく、通気性が悪いことが多いため、ピーク時には40度近い温度になるところも多いです。

通気性が悪いということは湿度も高くなる傾向にあり、高温多湿の中での作業を続けることは、体力を消耗しやすく、疲労を増加させます。適切な暑さ対策を行わず、疲労を蓄積していくことは、熱中症などの健康被害に繋がるだけでなく、モチベーション低下など、メンタル面への影響も懸念されます。

また、暑い環境で長く作業を続けていると、集中力が低下し、作業効率の低下やケアレスミスの発生に繋がる可能性もあります。

企業は適切な暑さ対策を講じて、作業員が働きやすい環境を整えることで、作業効率が上がることが見込まれると共に、作業員の健康を守ることができます。

ただ、企業がいくら暑さ対策を講じていても、暑さによる個人の免疫力や抵抗力はそれぞれ異なるため、個人それぞれが自身の体調に合わせて暑さ対策を講じることも重要です。

このように、工場での暑さ対策は企業、個人の両方が取り組む必要があると言えます。

個人が取るべき工場での暑さ対策

ここでは個人が取るべき工場での暑さ対策について詳しく解説していきます。

こまめな水分補給

人は1日に約2.5リットルの水分を排出すると言われていますが、工場などでの作業中は、体内の水分がさらに汗で失われやすいため、汗で失った分の水分をこまめに補給する必要があります。

特に、「喉が渇いた」と感じたときにはすでに脱水が始まっている可能性があるため、「喉が渇いた」と感じることがないよう、こまめな水分補給が必要です。

カフェインを含むコーヒーや緑茶などは、利尿作用があるため、作業中は水や麦茶、スポーツドリンク、経口補水液などの飲み物がおすすめです。

空調服®の着用

ファン付きウェアである空調服®の着用も、夏の工場での作業における暑さ対策として有効です。

空調服®は、小型ファンを内蔵した作業着で、ファンから服の中に外気が取り込まれ、身体を冷やし、汗を蒸発させてくれます。

発汗量が多くなる湿度の高い工場での作業の際は、汗が蒸発せず液状のまま流れ落ちるため、涼しさを得ることが出来ませんが、空調服®を着用することで、汗を蒸発させ、蒸発するときの気化熱で身体を冷やしてくれるのです。

冷却グッズの活用

身体の外側を直接的に冷やし、体温を下げることが出来る冷却グッズの活用も、工場での作業中の暑さ対策に有効です。

体温を効率良く下げるためには、静脈を冷やす方法が有効なため、首や足の付け根、脇の下を冷やすと良いでしょう。

最近注目されているネッククーラーや、保冷剤を入れて首に巻くことができるマフラーであれば、首の静脈を直接的に冷やし、暑さによる疲労感を軽減することができます。

企業が取るべき工場の暑さ対策

企業も作業員の健康を守り、作業効率を上げるために、工場の暑さ対策を講じる必要があります。ここでは企業が取るべき工場の暑さ対策について紹介します。

空調設備の導入

工場内に適切な空調設備を導入することは、暑さ対策として非常に重要です。エアコンの導入とあわせて広い工場などの場合には、工場扇のような風速や風量が強く、移動できるものを導入するとより良いでしょう。

また、シーリングファンを設置すれば、空気の循環を促す効果があるので、工場内の体感温度を3～5度下げることが出来ると言われています。

このように、工場の作業エリア全体を適切な温度に保つことで、作業員の負担を軽減することができます。また、定期的にメンテナンスを行い、空調設備が効率的に稼働するように保つことも必要です。

作業環境の改善

工場内の作業環境を改善することも、暑さ対策の一環として重要です。例えば、日差しが強い場所には遮光カーテンを設置すれば、暑さの元を遮断することができます。また、工場全体の屋根に遮熱シートを施工することも有効です。屋根に遮熱シートを設置すれば、夏の暑さ対策だけでなく、冬に室内から外に出てしまう暖気もとどめてくれます。それにより、空調効率が上がり、光熱費の削減効果も期待できます。

また、休憩スペースに冷房を設置し、作業員が涼しい環境で休憩できるようにするのも効果的です。さらに、作業時間の短縮やシフト制の導入により、特に暑い時間帯の作業を避ける工夫も検討しましょう。