地球温暖化と異常気象の関係について解説!主な影響についても

地球温暖化と異常気象の関係について解説!主な影響についても
暑さ対策

ニュースなどで異常気象に関する情報を目にすることが増えたと感じることはないでしょうか?

地球温暖化の進行により、異常気象の発生頻度が増加していると言われています。

この記事では、異常気象とは何かをはじめ、地球温暖化との関係やその影響について詳しく解説していきます。

また、地球温暖化を防ぐために私たちにできることについても言及しますので、地球温暖化や異常気象に興味がある方は、ぜひ最後までお読みください。

 

異常気象とは?

異常気象とは?

異常気象とは、そもそもどのような現象を指すのでしょうか。気象庁では、異常気象について「ある場所(地域)・ある時期(週・月・季節)において30 年間に1 回以下の頻度で発生する現象」と定義しています。

具体的には、猛暑や冷夏、暖冬、大雨、小雨などの他、熱波、寒波、干ばつなどの気象現象のことを指します。また、風害、大雨害、大雪害といった気象災害も異常気象に含む場合があります。

近年では、2023年に異常気象が多発しており、東京の6~8月までの月平均気温が27度で平年差+2.2度といった高温や、西日本から東日本の太平洋側で線状降水帯が相次いで発生し、167地点で24時間の降水量が6月として1位を更新する大雨などがありました。

なお、気象庁によると記録的大雨は、2020年から2023年まで毎年発生しており、人的被害及び住家被害も発生しているといいます。

 

地球温暖化と異常気象の関係

地球温暖化と異常気象の関係

近年の猛暑や大雨などの異常気象は、温室効果ガスの排出量の増加などによる地球温暖化が原因のひとつとして考えられています。

温室効果ガスとは、二酸化炭素や(CO2)、メタン(CH4)、一酸化二窒素(N2O)のことを指し、これらが大気中に放出され、濃度が高まり地球温暖化が進行します。

地球温暖化が進行することで、世界的に平均気温が上昇していくため、極端に暑くなる頻度が増えていきます。

また、気温上昇により海や地面から蒸発する水分が増加するため、水蒸気の量が増えることで、雨量が増加し、大雨の発生につながります。

今後、日本の夏は真夏日や猛暑日の日数が増え続け、豪雨などの悪天候の頻度が増加すると言われています。

 

異常気象による影響は?

異常気象による影響は?

今後、地球温暖化が進行することで増加すると見られている異常気象による影響はどのようなものがあるのでしょうか。

詳しく解説します。

 

健康への被害

異常気象による真夏日や猛暑日の増加は、熱中症といった健康被害を及ぼします。厚生労働省は、1993年以前の熱中症の発生件数平均が67人だったのに対し、1994以降は年平均が667人に増加していると発表しています。

なお、2023年の熱中症による救急搬送人数は5月から9月までの間で、91,467人と2008年の調査開始以来2番目に多い搬送数となっています。

熱中症以外にも、高温多湿の環境によって起こる食中毒が増えることも懸念されています。

熱波も大規模な健康被害を及ぼすとして危惧されています。熱波による高温によって、熱中症を発症する危険性が高まるだけでなく、高齢者や基礎疾患を持つ方が発病したり、循環器疾患などを発症する危険が高まります。

 

農作物への被害

異常気象による長期間の大雨や、高温は農作物への被害を与えることになります。

高温は生育不良起こし、収穫量の減少や品質の低下を招いてしまいます。例えば、水稲栽培では登熟期の平均気温が27度を上回った場合、玄米の全部または一部が乳白化し、粒が細くなるという白未熟粒が発生します。

また、雨が多いと作物に太陽の光が十分に届かず、育ちが悪くなったり、病気が発生しやすくなったりします。大雨が続いた場合は、畑の冠水や、台風でハウスが倒壊する危険もあります。

 

住まいへの被害

異常気象は、食糧だけではなく住まいにも大きな影響を与えます。

川の近くに住宅を構えている場合、大雨や台風といった異常気象が続き、降水量が増えることで河川が氾濫し、床下や床上浸水、最悪の場合は住宅が流されてしまうような被害が起きるかもしれません。

また、傾斜が急な山が多い日本では、大雨の期間が長く続くことで、地面の奥まで雨が浸透し、山の表面の土砂が流れ出したり、岩盤もろとも崩れ落ちるような土砂災害も起きやすくなるのです。

 

地球温暖化を防ぐには?

地球温暖化を防ぐには?

地球温暖化を防ぐためには、社会全体と個人の両方が取り組む必要があります。

社会全体では、再生可能エネルギーの利用促進や、省エネルギー技術の導入が必要です。実際に製造事業者等では、省エネ性能の高い設備や機器を導入し、エネルギーマネジメントシステムの利用も進められ、2013年から2019年にかけて約10.9%の温室効果ガスの減少を実現しています。

個人レベルでは、日常生活の中でエネルギー消費を減らす努力が必要です。電気をこまめに消したり、LED電球や省エネタイプの電化製品を導入したりすることで、化石燃料を燃やす量を減らすことができるので、二酸化炭素の排出量も減少します。

また、マイバッグの使用、自家用車の使用頻度を減らして公共交通機関を利用する、環境に優しい製品を選ぶことを意識するといった行動が、地球温暖化を防ぐことにつながります。

 

地球温暖化と異常気象の関係について

地球温暖化による長期的な地球全体の平均気温の上昇は、猛暑や熱波などの異常気象の増加の原因といわれています。

また、気温上昇は海や地面から蒸発する水分を増加させ、水蒸気の量が増えるため、大雨の発生にも繋がっています。

異常気象は私たちの生活において、熱中症のような健康被害の他、農作物の収穫の低下や、住まいへの水害の可能性を高めます。

この問題に対処するためには、地球温暖化を防ぐために社会全体と個人が協力して取り組む必要があります。持続可能な未来を築くために、一人ひとりが地球温暖化対策を実践していくことが求められます。

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