工事現場の暑さ対策は必須!怠るリスクや適切な方法を解説
夏の暑い時期における工事現場での作業は、過酷な環境で行われます。高温や直射日光にさらされることで、作業員は体力を消耗し、熱中症のリスクも高まります。
そのため、工事現場では個人および企業レベルでの効果的な暑さ対策が欠かせません。
この記事では、工事現場における暑さ対策の重要性、怠るリスク、そして適切な方法について詳しく解説していきます。
工事現場の暑さ対策は必須
近年、全国各地で気温が35度を超える猛暑日を記録することが多くなり、屋外での活動や作業の危険性が高まっています。
各地で熱中症警戒アラートや光化学スモッグ注意報が発令されることも珍しくありません。
熱中症とは、暑い環境で長時間活動し、水分や塩分を十分に補給しない場合に発症することが多く、立ちくらみや動悸、しびれ、めまいなどを引き起こし、最悪の場合は死に至ることもあります。
光化学スモッグとは、自動車や工場などからの排気ガスに含まれる窒素酸化物となどが、紫外線を受けて化学反応を起こしてできる「光化学オキシダント」という物質の濃度が高まり、空気にもやがかかる現象を指し、重症化した場合、呼吸困難や手足のしびれ、めまい、頭痛などを引き起こします。
また、工事現場では重機などが熱を発してより暑くなることも考えられるため、作業員を健康被害から守るためにも暑さ対策は必須です。
工事現場で個人が取るべき暑さ対策
夏の工場現場は過酷な環境であり、熱中症などの健康被害予防のためにも、個人での暑さ対策は欠かせません。
まず最も重要なのは、こまめな水分補給です。
人は1日に約2.5リットルの水分を排出すると言われていますが、工事現場の作業中には、汗によって更に多くの水分が失われることになります。
工事現場での水分不足は、熱中症や脱水症状を起こす可能性が非常に高くなり、そのような健康状態では疲労感を増加させ意識がぼんやりとすることもあるので、現場での事故にも繋がりかねません。
工事現場では少なくとも、20分~30分ごとにコップ1杯~2杯程度の水分を補給するのが望ましいです。
暑い環境での作業中は体温を一定に保つためのエネルギーを多く消費するため、身体への負担が大きくなるので、定期的な休憩時間の確保も暑さ対策として重要です。日陰や涼しい場所で休憩を取り、体温を下げるようにしましょう。
また、工場現場での暑さ対策では吸湿速乾性のある服装の選択や、頭への直射日光を防ぐために冷却素材を利用したヘルメットの着用などもおすすめです。
通気性が良く、汗を素早く吸収、蒸発させる素材の作業服は、体温の上昇を防ぎ、冷却素材を使用したヘルメットの着用は頭部の温度上昇を防ぐことができます。
企業が取るべき工事現場の暑さ対策
工場現場では個人の暑さ対策も重要ですが、作業員の健康と安全を確保するための設備や環境を整えるなど企業にも対策が求められます。
ここでは企業が取るべき工事現場の暑さ対策について解説します。
扇風機・送風機の設置
工事現場は基本的に屋外でエアコンをつけることができないので、暑さ対策として大型の扇風機や送風機の設置がおすすめです。
大型の業務用扇風機であれば、家庭用扇風機よりも羽根が大きく、大量の風を送ることができます。
スタンドタイプであれば、作業員のいる場所に移動させることができ、熱中症対策として有効であるミスト機能が付いたものなどもあります。
工事現場の規模や環境に合わせて最適な扇風機、送風機を選択しましょう。
スポットクーラーの設置
スポットクーラーとは、コンプレッサーによって空気を冷やして、指定した場所に送風することができる冷房機器で、エアコンと同様に本体内部で空気を冷やして送風します。
そのため、扇風機や送風機と違い、冷たい風を送ることができます。
スポットクーラーは、エアコンが設置できない室外でも電源があれば使用でき、キャスターがついているものも多いので、移動して使用が可能です。
休憩所の設置
暑い環境での作業は、通常時の作業と比べて体力を消耗しやすくなるので、休憩時間の確保が重要です。
また、体温を下げるために涼しい空間での休憩が適切で、直射日光が当たらず涼しい休憩所の設置が必要です。作業員が快適に過ごせる休憩所を設置しましょう。
尚、現場から休憩場所までの距離が遠いと移動に時間がかかってしまうので、十分な休憩が取れないことになるので、現場の近くに休憩場所を確保できない場合には、休憩用の車両の用意なども検討しましょう。
遮熱シートの活用
遮熱シートは、暑さの原因となる輻射熱を抑える効果があり、温度上昇を防ぐことができます。
屋外での作業が多い現場では、簡易的なテントやシェードを設け、直射日光を防ぐとともに、遮熱シートを組み合わせることで効果的な暑さ対策が可能となります。
工事現場の暑さ対策をするなら
夏の工事現場は、熱中症や光化学スモッグなどの健康被害のリスクが高く、作業員の健康と安全を守るためにも暑さ対策は非常に重要です。
個人レベルでは、こまめな水分補給や定期的な休憩、適切な服装の選択などが挙げられ、企業としては扇風機、送風機やスポットクーラー、涼しい休憩所の設置と遮熱シートの活用などがあります。
個人と企業の両方が効果的な暑さ対策を講じることで、リスクを軽減し、安全で効率的な作業環境を整えることができるでしょう。
この記事へのコメントはありません。